Archicad機能

Archicadは設計、施工のさまざまな段階で業務を効率化し、プロセスを円滑化します。設計者はよりデザインに集中できる環境が与えられ、施工現場では生産性の向上をサポートします。このページではArchicadの機能概要を株式会社BIMLABOの監修を元に、機能エリア/プロジェクトフェーズごとに分けて説明しております。

Archicadは建物の設計、施工、そして維持管理の各段階で高い価値を提供します。プロジェクトの各フェーズに最適化された機能により、各フェーズでの業務をサポートし、より効率的なワークフローと、質の高い成果物の実現を支援します。

数量把握

設計を進めていく中で「3階の事務所は〇〇㎡の広さを確保しょう」、「壁の仕上げはクロス張りで」、「延焼線がかかるからここは網入りガラスね」、さらに現場の工事に入る前は「安全に工事するために仮囲いをしてここにゲートを設置して…」、「掘削する土量がこれだけあるからダンプカーは〇台必要か」などと、ひとつの建物を実際に作り上げるにはたくさんの検討が必要になってきます。これらすべてに共通で、最も大事なことの一つとして、コストコントロールが挙げられますが、Archicadでは設計や施工のフェーズに応じてモデルから数量を拾いだし、コストを把握することができます。


内壁の面積をひろう

モデルから各部屋の内壁面積を拾い出し建物全体の内壁合計面積を算出します。建物の規模が変更になった場合でも、モデルを修正すれば種類ごとの内壁の面積が追従して変更されるので、新たなコストをすぐに把握できます。

  1. 窓やドアの表面積「B」を*[ゾーンツール]が自動的に認識する。内壁面積から差し引いて内壁の有効面積を算出する。※黄色で塗りつぶしている部分
  2. [ゾーンツール]を各部屋に配置*する。[壁ツール]で配置した内壁の表面積「A」を[ゾーン]が自動的に認識する。※色付き半透明のブロック。

内壁表面積「A」-(ドア+壁「B」)=内壁有効表面積

大まかな平面計画を練る

プランをスタートするにあたり、はじめは大まかな平面計画を練っていくことが多いですが、そのツールは紙と鉛筆であったり、色紙を切ってレイアウトしたり、コンピュータの中で2Dの線を書いたりとさまざまです。Archicadでは、[ゾーンツール]という3Dツールを使って、コンピュータの中に色付きの積み木を配置し、平面計画を練っていきます。配置したゾーン要素には室名や面積などが表記され、部屋の範囲も色付きで表示できるので、部屋の配置の関係や必要な部屋の広さを把握しやすくなります。また3Dでボリューム検討できるので、最適な空間の答えをわかりやすく絞り込んでいくことができます。プランをスタートするにあたり、はじめは大まかな平面計画を練っていくことが多いですが、そのツールは紙と鉛筆であったり、色紙を切ってレイアウトしたり、コンピュータの中で2Dの線を書いたりとさまざまです。Archicadでは、[ゾーンツール]という3Dツールを使って、コンピュータの中に色付きの積み木を配置し、平面計画を練っていきます。配置したゾーン要素には室名や面積などが表記され、部屋の範囲も色付きで表示できるので、部屋の配置の関係や必要な部屋の広さを把握しやすくなります。また3Dでボリューム検討できるので、最適な空間の答えをわかりやすく絞り込んでいくことができます。

建築材料を使って

コンピュータの中で実際の建築材料をイメージして建物を作るには、Archicadでは[ビルディングマテリアル]という属性を使います。建築材料のサンプルを並べたようなビルディングマテリアルの設定画面では、材質や断面のハッチングパターンや、物質の性質であるエネルギーの数値などをひとつのビルディングマテリアルにまとめて与えることができます。ビルディングマテリアルによって、3Dウィンドウでは材質表現を検討でき、平面図や断面図ウィンドウでは図面として表現されます。さらにArchicadの[エネルギー評価]機能を使えば、簡単なエネルギー消費のシミュレーションもおこなうことができます。コンピュータの中で、より現実に近い仮想の建物が実現されます。

詳細な壁を作成

実際に建物を建てる前に設計者が検討したおさまりを、家を建てる人や工事をする人へわかりやすく説明できる手法として、デジタルモックアップがあります。Archicadでは[複合構造]という機能を使って、たとえば木造の外壁の構成モデルを作ることができます。また、その構成モデルがそのまま断面詳細図になります。必要に応じた内容のデジタルモックアップで検討し、その結果を詳細図面にして設計を進めることができるので、関係者と意思疎通を図り作業効率も上げることが出来ます。

たとえば建具表は?

『グラフィソフトさん、BIMだからと言ってまさか自動で建具表とかできたりしませんよね?!』と、時々このような話を耳にしますが、私たちは『いいえ、BIMだからこそ「建具表」は自動で作成できてしまいます』と回答しています。Archicadでは[一覧表]機能を使って建具表を作成しますが、その仕組みは「窓の要素」の「AW(アルミ)」のみを集める条件を与えて、それらの窓がもっている情報「I」のサイズやガラスの種類や厚みといった属性(プロパティ)を項目にして表にします。また、建具表の作業ウィンドウから窓のサイズを変更すれば、すべての図面に変更が反映されます。理由は表を修正しているのではなく、ある窓モデルそのもののサイズを変更したから…です。

モデルから仕上げの情報

『せっかくBIMで図面を作成しているのだから、断面詳細図や展開図の仕上げの書込みも、モデルをワンクリックしてできたら良いのになぁ…。』と、ユーザーであれば誰しも一度は考えた事があるかと思います。このようなリクエストに対して、ユーザー側で独自のプロパティ(属性)を作成できる [プロパティマネージャー]機能を使えば、床や壁や天井モデルをワンクリックするだけで、仕上情報をテキストで表示できるようになりました。このことから作業ウィンドウが違っても同じ要素からは同じ仕上情報を引き出すので、図面間で仕上情報が違うといった不整合を防ぐことができます。その他にも壁や建具などの建築要素に耐火や遮音の性能情報を与えたり、工事区分や工事種別の施工情報を与えたりすることができます。ユーザーが「I」を自由にあつかえるようになりました。

見積書を作成する

モデルから拾い出した種類ごとの内壁の面積表を作成してExcelデータでエクスポートし、書式の整った見積書を作成します。


Archicadから拾い出しExcelへエクスポートした数値を見積明細の数量と紐づけておけば、Archicadモデルが変更になっても、Excelデータを上書き保存するだけで数量が変更され金額も同時に修正されます。Archicadをデータベースとして使い、応用範囲を広げた方法です。

関連機能

面積情報を設計概要書に

『いつものExcelの設計概要書フォーマットの体裁はくずさずに、Archicadからフロアごとの面積だけ持って行けないかな…』などと考えたことありませんか?Archicadでは[ゾーンツール]を使って[一覧表]機能から面積表を作成します。そしてその表をExcelデータに保存することができます。Excel側でArchicadから算出した面積と紐づけさえすれば、設計変更でArchicad側の面積表が更新された場合も、Excelデータを「上書き保存」することで設計概要書の面積も変更が反映されます。Archicadをデータベースとして使う一例です。

維持管理に役立てる

BIMで最も重要な「I」のインフォメーションを建物の維持管理に役立てます。建物モデルの中にあるたとえば照明やエレベータ、空調などの要素に、品番・メーカー・設置時期などの情報持たせておいて、Archicadを持たない建物管理者にはExcelデータに出力して渡します。こうして設計データ、施工データ、設備管理データの間の連携をとることで「I」=情報を活用することができます。

株式会社BIM LABO

建築プロセスの革新を目的としてArchicad・Revit、BIM教育、ソフトウェア開発、 構造設計、熱流体解析のエキスパートにより結成。2013年12月に株式会社BIM LABO として法人化し、現在に至ります。

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