ARCHICAD 17 製品発表
グラフィソフトジャパン株式会社 プロダクトマーケティング 飯田 貴/トロム・ペーテル
Change the game!
現在BIMは、コンセプトデザイン~基本設計において非常に高い使用率を誇り、その効果は実証済みですが、実施設計段階ではかなり使用率が落ち込みます。その主な理由はBIMモデルを1:50レベルで作成するには、様々なワークアラウンドを駆使しなければならないことにあります。
しかし、「Change the game!」というタイトル通り、 ARCHICAD 17ではこの状況を一変させることができました。
「優先度ベースの接続」によって圧倒的に簡単になる取り合い部分
新しい属性「ビルディングマテリアル」は非常にシンプルなロジックです。「同じ」ビルディングマテリアルは包絡し、「異なる」ビルディングマテリアルは包絡せず、その勝ち負けは割り当てられる「優先度」によって決まります。この優先度によって、建築的に正しい断面と詳細を自動的に生成することができます。
真のBIMワークフロー
新機能を利用した、コンセプト~実施設計までのデモ
ARCHICAD 16で搭載されたモルフツールを使ったマスモデルの作成からデモがスタートしました。モルフツールはARCHICAD 17でさらに改善されました。ボリュームを作成した後、フロア設定が可能になり、各フロアの面積表が自動的に生成されます。
ARCHICAD 17ではモデリングがさらに改善され、基準線ベースの入力、要素の上部フロアリンクが可能になりました。これらの機能を活用して基本設計レベルのモデルを仕上げていく様子をご覧頂きました。
実施設計では、ビルディングマテリアルによって構成される複合構造を割り当て、詳細の入力を進めます。断面形状などを利用し、バルコニーの水勾配の詳細部分などをあっという間にモデリングし、シンプルで素早く、スムーズなワークフローをご覧頂きました。
BIMベースの躯体図作成
実施設計に留まらず、今回ARCHICAD 17で目指したのは、BIMで施工図レベルのモデルを実現することです。海外では施工段階におけるBIMモデルの利用が進んでいますが、日本の「施工図」ほど詳細で精細な図面を直接BIMモデルから切り出すのは難しいとされてきました。
ARCHICAD 17では施工図の要となる「躯体図」をBIMで実現しました。増し打ちの入力、スラブ段差の作成、目地の作成などのモデリングから、新しい「見上げ/見下げ設定」を活用した図面化までをデモでご覧頂きました。
Artlantis 5
グラフィソフトジャパン株式会社 プロダクトマーケティング 桐木 理考
ArtlantisはARCHICADから出力された3Dモデルに背景画像やテクスチャ、添景、3Dのオブジェクトを配置していき、プレゼンテーション用のフォトリアルなレンダリングを素早く簡単に作成できるツールです。
約2年ぶりの新バージョンとなるArtlantis 5の新機能をご紹介致しました。
あおり補正
建築モデルをプレゼンテーションする際に必要な機能をArtlantisで簡単に実現することができました。
日光、新しいShader、メディアストア
プレゼンテーションの表現の難しかった光の射す表現が可能になり、さらに魅力的なプレゼンテーションが可能になりました。
擦りガラスやマルチShaderの追加、さらにWEBから直接ダウンロードが可能なMedia Storeなどをご紹介しました。
Solibri Model Checker V8.1
グラフィソフトジャパン株式会社 プロダクトマーケティング 松阪 みさと
「品質管理のためのモデルチェック」として世界中で利用されているSolibri Model Checker。2012年9月からグラフィソフトジャパンでも販売開始となりました。
設計段階のみならず、建物のライフサイクルとして長いスパンで一貫したBIMモデルを利用するためには、BIMモデルの品質保証は必須条件であり、その重要な役割を担うツールがSolibri Model Checkerです。
自動モデルチェック
Solibri Model Checkerでは、干渉チェック、設計/仕様チェック、入力チェックを自動で行うことができます。これは、当然ながらこれまで人手で行っていた検図業務よりはるかに正確であり、モデルの不整合を見落とす心配もなく、圧倒的な効率化を図ることができます。
レポート出力機能
自動モデルチェックを行った後、問題箇所のスクリーンショットとコメントをリストにしてエクセルまたはPDFに出力することが可能です。この機能により、他の担当者と問題箇所を容易に共有することが可能です。
BIMcloud™
グラフィソフトジャパン株式会社 プロダクトマーケティング 飯田 貴
既に多くの方にご利用頂いているTeamwork & BIMserverは世界各国で利用されており、新しい設計の手法を確立しました。しかし、大規模なオフィスでは複数のBIMserverを用意する必要があり、ユーザー管理、プロジェクト管理のマネージメントが難しくなることがありました。
世界初の発表となるBIMcloud™は、パフォーマンス、セキュリティ、アクティブディレクトリの対応、ロードバランスなど、あらゆる要望を叶えました。そしてwebブラウザベースのプロジェクトマネジメント機能により、いつでも、どこからでもプロジェクト管理を可能とし、建築/建設業界の新たな標準を確立するセキュアで革新的なワークフローを提供します。
BIMx Docs
グラフィソフトジャパン株式会社 プロダクトマーケティング 飯田 貴
BIMxは、デスクトップ/ノートブックPC、iPad、iPhone、Android端末のようなモバイル端末からでも自由にアクセスすることが可能で、誰でも簡単に操作することができる革新的なBIMモデルナビゲーションツールとして幅広く利用されています。
今回発表されたBIMx Docsはデザインコミュニケーション/プレゼンテーションの枠を超えて、BIMモデルと2D図面の製本をモバイル端末に入れるというアイディアから生まれました。2D図面の製本は当然ながら、データ量に制限がなく、見やすいというメリットはありますが、大きく重い図面を現場で持ち歩くことは非常に不便です。この製本図面をモバイル端末としてBIMモデル共にいつでもどこでも持ち歩く事を実現しました。
BIMcloud™、BIMx Docsの詳細は後日改めて公開致します。
製品発表会終了後、ARCHICAD 17に対して数多くの賞賛を頂いております。
日本のお客様より数多く頂いたご要望に対し、その多くを実現することができ、グラフィソフトジャパンの社員一同、大変誇りに思います。今後も更なる飛躍を目指し、革新を続けると共に全力で皆様をサポートして参ります。
ご来場頂きました皆様、誠にありがとうございました。