有限会社オオハタ建築研究所
ARCHICADが持つ特性とBIMxを活用し,新たなコミュニケーションを確立。新しい時代への柔軟な対応

有限会社オオハタ建築研究所

石川県金沢市にあるオオハタ建築研究所は、公共建築、商店建築、宿泊施設、住宅などを手掛ける建築家 大畑清隆氏が主宰する一級建築士事務所である。コンピューターが普及し始めた当初より、その可能性を見出し、地域でも真っ先に2次元CADを導入した経験を持つ。その豊富な経験を基に、所長が自ら選んだのがグラフィソフト製品。発注者のニーズは3次元に移行すると考えた所長は、ARCHICADが持つ特性とBIMxを活用し、設計品質の向上を図っている。その狙いについて、大畑代表と浅野氏、千場氏の2名の所員の方に話を伺った。

有限会社オオハタ建築研究所

創業 : 1987年

事業内容 : 建築工事の企画・設計・監理・コンサルタント・インテリアコーディネート・木造耐震診断・補強設計建物定期調査・CG建築パースの作成

代表者 : 代表取締役 大畑 清隆

所在地 : 石川県金沢市直江北1丁目19番

従業員数 : 3名

代表取締役
大畑 清隆 氏

代表取締役 大畑 清隆 氏

設計担当
千場 勇輝 氏

設計担当 千場 勇輝 氏

設計担当 浅野 幸司 氏

先見の目を持ったCADの導入

「地域で他所より先駆け、平成元年よりCADを導入し始めました。当初はまだ製図版で描くより遅くはなると想定はしていましたが、将来を見据えると必ずコンピューターの時代が来ると考えていました」。と先見の目を持った所長はいう。地域でもいち早くコンピューターを導入し、製図版からCADへの移行を早々に取り組み、自社の設計思想に繋げていった。そうこうするうちに、役所の提出もデジタル化になり、周りの建設会社からも、その使い方を見に来るまでに至った。しかしながら、そこまでの道のりは簡単なものではなかった。

その一方で、お客様の要望を、2次元の平面図、断面図で説明することは難しく、お客様も自分の依頼した内容をそれだけでは理解することはできない。内観や外観をCG・動画を見せることにより、はじめて設計者の意図を的確に伝えることができると歯がゆさを感じていた。

「CGについては、まだまだ外注に頼らざるに負えませんでした。当時使用していたCADにも3次元の機能はありましたが、その機能を覚えることも大変であり、まだまだ考えているような成果品ができませんでした」。と当時を振り返る。

これには、当時のCADがCGを作成する時間も非常にかかり、またCG作成の専用のスタッフがいなければならなかったことが起因する。その後、ハウスメーカーからの仕事として、確認申請からCG作成に至るまでを請け負い、そのツールとしてモデリングソフトウェアを導入したものの、当初は徹夜の毎日であった。このような時期に出会ったのがARCHICADである。ARCHICADの一貫した3次元機能とBIMxのプレゼンテーション能力に魅力を感じたという。

設計を変えるBIMxとARCHICAD

「お客様は、テレビや映画、または最近の媒体誌などの影響により、次第にCGなど利用した3Dに慣れ親しんできています。その結果、CGを作成することは、どんなに設計者が苦労しても、お客様は当たり前のことのようになってきています」。(大畑所長)。

これまで外部業者にお願していたCGでは、制作期間やコストの問題もあり、数点しか準備できなかったが、BIMxを利用することにより、お客様が確認したいところを自由に見せることができ、設計者の意図を的確に伝えることがでる。さらには、説明もしやすく打ち合わせの時間が短縮でき、その時間をより設計にかけることにより、高品質な設計を出るようになったという。今では打ち合わせで指摘された内容をスクリーンショットに書き込み、設計にフィードバックするまでに至っている。さらには、自社のウェブサイトにもBIMxのデータを掲載し、お客様とのコミュニケーションを図っている。 

設計の変化はこれだけではない。ARCHICADを導入したことにより今まで以上に設計スピードが向上したという。「今まで一枚の図面を作成するのに相当の時間がかかっていましたが、今では一回のプレゼンに出す図面の量が格段に上がりました。これは、我々にとっても非常にメリットがあります。どんな空間なのか。このことは、お客さんにとっても必要ですが、設計者にとっても設計したものを把握するために重要なことなのです」。と設計者にとってARCHICADを活用するメリットを大畑所長は語る。

「ARCHICADでは建物以外の外構部分を作成することにも役立っています。慣れてくれば、1日もあればパースのためのモデルを作成することはできます。また、変更なども容易に対応できるのも大きな魅力です」。(千場氏)

更なる設計の飛躍を図る

同社でもここまでの道のりは、一足飛びで来たわけではない。2次元のCADを導入して以来、試行錯誤を続けたものである。ARCHICADを導入してまだ1年足らず。企画・プレゼンではARCHICADを利用するが、実施図面に関しては2次元CADを利用することが多いという。

「実施図面に関しては、まだ慣れていないこともあり、2次元CADの方が手軽さを感じます」。と3Dモデルと図面との連携に戸惑いを持つ浅野氏は語る。「これまでの経験をふまえ、ノウハウを作るにはもう少し時間はかかるでしょう。しかし導入してまだ1年。ただ使わなければノウハウはたまりません」。と同社では、次のステップとして実施図面作成への取り組みを見据えている。 

「実施設計までにはまだ少し時間がかかるようですね。今はまだ実施設計の一部を外部の協力会社に出すこともありますが、これができるようになればそのコストも抑えることができるでしょう。企画・プレゼンだけで終わっては意味がありません。2~3年のスパンで考えなければならないと思っています。他社でどのように使っているのかが気になりますが、少し苦労をしてでも使うメリットは非常に大きいと思っています。今後は、VIPサービスで提供するコンテンツなども参考にしながら、活用の場を広げたいと考えています」。と最後に、今後の抱負を語った。

Archicadの詳細情報はカタログをご覧ください

ー カタログと一緒にBIMユーザーの成功事例もダウンロードできます ー

  • Archicad ユーザーの設計事例を紹介
  • 設計時の裏話や、BIMの活用方法など掲載
  • その年ごとにまとめられた事例をひとまとめに
  • BIM導入前から導入後の情報満載

Archicadのすべての機能を
30日間お試しいただけます。

Archicadを導入して自分らしい設計をしよう