2019年7月2日~3日の1泊2日で、日本では初めてのARCHICADユーザーによる、ARCHICADユーザーのためのイベントが開催されました!
初めての宿泊型、初めてのユーザー主導のワークショップ、初めてのナイトセッションと、初めてづくしのイベントでしたが、実は遡ること1年前から準備が始まっていました。
日本国内には、ARCHICADのユーザーグループが各地に11グループあり、(先週金曜日に12番目のユーザーグループが発足しましたが!)各グループから、参加者や実行委員会メンバーが集まり、濃く楽しい1泊2日のイベントとなりました。
今回のUSERFESTは、『BIM Classes』と『Workshop』の2つのコースに分かれて開催され、特に『Workshop』は、テーマの選別、準備、当日の運営もすべて17名のユーザーの方で構成された「実行委員会」の主導で行われ、わたしたちグラフィソフトは裏方でお手伝いをいたしました。
会場も、実行委員長のお膝元、九州での開催ということで、漢委奴国王の金印が出土したとされる「志賀島」に、南は沖縄、北は北海道までの全国各地から、ARCHICADユーザーが集まりました。参加者のみなさんが楽しんで、次の日から使えるARCHICADの知識と、ARCHICADを介した新しいつながりを持って帰っていただけるよう、実行委員のメンバーの方々はご自身の時間を削って、そして楽しみながら!(これが大事!)準備を重ねてくださいました!そういった時間が実を結んだ、2日間になったと思っています。では、レポート第1弾として、『Workshop』の内容からご紹介しましょう!
Workshop
「レクチャー&ディスカッション」型として、各テーマのテーブルに2名の実行委員会メンバーが担当として付き、 2時間ひとコマとしてのワークショップを、会期中 計3回行いました。
テーマは9つあり、参加者は事前に3つのテーマを選んで参加いただきました。
- 予備知識ゼロから始めるGDL
- 今日から使える便利ツール
- モデリング・チャレンジ! この形はこう作る
- へい・りつ・だん 〜モデルから図面へ〜
- ARCHICADを施工で使ってみよう
- オブジェクトとテクスチャーとレンダリング表現 (CineRender etc.)
- BIMを活かしたこれからの図面表現
- 意匠と構造とARCIHCAD
- BIMの「I」はこう使う
WORKSHOPテーマ紹介
では、各テーマの概要(アジェンダ)をご紹介しましょう。
① 予備知識ゼロから始めるGDL
【 テーマリーダー 】
石田 憲氏(User Group Tokyo)
山上 健氏(User Group Nagoya)
【 主な内容 】
・作業環境
・GDLの編集画面のインターフェイス、パラメータ、リファレンスガイドの説明
・デフォルトのオブジェクトに手を加える
・オリジナルオブジェクトにテキストを入れる 他
② 今日から使える便利ツール
【 テーマリーダー 】
道脇 力氏(User Group Kyushu)
大門 浩之氏(User Group Hokkaido)
【 主な内容 】
・インターフェイス、作業環境
属性ツールバー、フォルダをクローン 他
・ショートカットキー
設定ダイアログ、選択セットの編集、
スナップ参照 他
・入力機能
吸引、選択された要素にラベル配置 他
・編集機能
検索と選択、分割された壁の接続、線の整理 他
・その他
③ モデリング・チャレンジ! この形はこう作る
【 テーマリーダー 】
完山 剛氏(User Group Kansai)
田原 泰浩氏(ACD48)
【 主な内容 】
・断面形状の活用
・カーテンウォールの活用
・階段 他
④ へい・りつ・だん 〜モデルから図面へ〜
【 テーマリーダー 】
新 貴美子氏(User Group Kansai)
三浦 豪介氏(User Group Kyushu)
【 主な内容 】
・図面化のためのモデリング基本
・ヘイ・りつ・だん の仕組み
・ちょっと楽しいりつとだん
・プレゼンボードを作る
⑤ ARCHICADを施工で使ってみよう
【 テーマリーダー 】
大木 篤史氏(ARCHICAD Okinawa User Group)
【 主な内容 】
・造成計画に使ってみよう
・仮設計画に使ってみよう
・VECD提案に使ってみよう
・ステップ図で施工手順の見える化
・ARCHICADで問題の早期解決
・干渉チェックに使ってみよう
・ARCHICADで承認依頼 他
⑥ オブジェクトとテクスチャーとレンダリング表現(CineRender etc.)
【 テーマリーダー 】
経種 俊幸氏(山陰ARCHICADフォーラム)
奈木 紀子氏(User Group Kansai)
【 主な内容 】
・ARCHICAD実装オブジェクトの種類と扱い
・無料オブジェクトのについて
・オリジナルオブジェクトの作成方法
・ARCHICADデフォルトの材質設定
・材質設定におけるオリジナルテクスチャの作成(取り込み)
・CineRenderのパラメータ設定
・パースとしてのテクニック(デフォルメを含めて)
・HDRI光源の有効利用
・時短テクニック(レタッチ、2D画像の利用)
⑦ BIMを活かしたこれからの図面表現
【 テーマリーダー 】
開 達也氏(ユーザーグループ徳島)
杉本 真理子氏(ユーザーグループ徳島)
このグループはディスカッションメイン。
参加メンバーの現状の利用方法や悩み等々を
話し合いました。
【 いくつかのトピックス 】
・「図面はなくならない」と「図面は要らない」
・BIMモデルの承認
・責任の範囲
・目的にあったルール作り 他
⑧ 意匠と構造とARCIHCAD
【 テーマリーダー 】
中嶋 由美子氏(User Group Tokyo)
田上 圭一氏(ユーザーグループ高知)
【 主な内容 】
・一気に構造モデル!
STBファイルを取り込んでみよう
・意匠モデルに1.をホットリンク
→ 図面切り出し
・パラメトリック断面形状(S,RC)
・リノベーション機能使いこなし
・木造表現の知識アップ
⑨ BIMの「I」はこう使う
【 テーマリーダー 】
吉田 浩司氏(User Group Kyushu)
山崎 竜一氏(User Group Kyushu)
【 主な内容 】
・BIMの「i」の部分、どのように使ってますか?
・プロパティマネージャーの使い方
(分類・数式エディタ)
・プロパティ情報を活かした一覧表の使い方
(一覧表、プロジェクトインデックス)
・情報を活かして図面等に表現して活用する方法(表現の上書き、ラベルの設定)
・データを効率よく入力する方法(検索、入力画面の設定など)