今回は9月にリリースされたARCHICAD19の、新たに加わった機能をご紹介しました。嘗(かつ)てない速さを実現したARCHICAD 19と、BIMをベースとしたワークフローに移行するメリットや効果について具体的にご説明する内容となっています。また、実際にARCHICADを使用されているユーザー様より、導入にいたる経緯、普段どのように使用しているか、など事例をご講演いただきました。
開催会場
ARCHICAD 19プレゼンテーション
ARCHICADを開発する上で、GRAPHISOFTが重要視している4つの開発コンセプトがあります。それは、建築の知識、直感性、パフォーマンス、コラボレーションです。今回ARCHICAD 19ではパフォーマンスとコラボレーションにフォーカスしました。例として、新機能である予測的バックグラウンド処理を活用すれば、現在の作業をしている間、マシンのリソースを有効活用し、次に行う作業の準備をARCHICADが進めます。そうすれば平面図と3Dモデルとの切り替えなどがより速くなり、それぞれの変更はスムーズに反映されます。これは小さなことのように思えますが毎日の業務を行う上では大きな作業効率の向上につながります。また、従来のワークフローとBIMを使用したワークフローの違い、例えば自動化による効率化や人的ミスの削減、問題点の早期発見などのメリットを解説しました。
Rhino – Grasshopper – ARCHICADコネクション
自由形状を作成することができるRhinocerosのアドオンであるGrasshopperとARCHICADの連携を可能にするアドオンをご紹介しました。現在パブリックベータ版が公開されているこのアドオンを使用することで、ファイルの変換なしに同期しながらRhinocerosとARCHICAD間で自由形状の編集が可能となりました。詳しくはこちら。
開催会場 | |||
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11月19日(木) | 札幌 | 11月24日(火) | 広島 |
11月25日(水) | 京都 | 11月26日(木) | 名古屋 |
12月1日(火) | 沖縄 | 12月1日(火) | 東京 |
12月2日(水) | 大阪 | 12月2日(水) | 静岡 |
12月3日(木) | 富山 | 12月3日(木) | 金沢 |
12月4日(金) | 福岡 | 12月4日(金) | 新潟 |
12月8日(火) | 千葉 | 全13会場 |
講演の様子
名古屋会場では栗林賢次建築研究所の栗林様と左近充様にご講演いただきました。事務所では詳細な納まりまで検討して作図しており、納まりが分からないとモデリングできないことから、若い方が貪欲に納まりを習得していくことにより若い方が早く建築を覚える。という流れが所内でできているとご紹介いただき、その後実物件での事例をお話しいただきました
富山会場、金沢会場では株式会社おおみ設計の近江様にご講演いただきました。ARCHICAD1本で企画から実施設計まで行い、建物を管理するためのプラットフォームとして運用されることや、木造住宅の実物件をご紹介いただきました。ほとんどの所員の方がARCHICADを利用しTeamWork設計も行っておられ、また、構造図をARCHICADで作成した事例も発表されていました。
東京会場、大阪会場では株式会社アールテクニック一級建築士事務所の井手様よりARCHICADの活用法を実例を元にお話いただきました。プロジェクトのフェーズごとに、ボリュームスタディから施工後までどのようにBIMを活用しているかについて解説いただきました。3Dの入力が手間というフェーズはなく、常に現場でモックアップを置いてみて、モデルを育てていき、検討しているという認識とおっしゃっていたのが印象的でした。
沖縄会場では、鹿島建設株式会社の安井様にお話しいただきました。施工の事例を中心として、まずBIMという話になったときに、ツールの話をしているのか、それとも情報の話をしているのか。というところからお話しいただきました。また、道具はどう使うかで価値が変わってくる。というお話をされていました。さらにBIMを実践する上で、データベース化と情報の使い方が重要であることなど解説していただきました。