【レポート】グラフィソフト第4回パワーユーザーカンファレンス

『BIM活用 BIMはこうして進める』

2010年2月25日に開催いたしました「第4回パワーユーザーカンファレンス」には、多数のお客様にご来場いただき、大盛況のうちに終了いたしました。
今回のカンファレンスでは、ARCHICADを利用してどのようにBIM業務を行うのかを中心に、大手企業ならびに小規模設計事務所、更には、基調講演として独立行政法人建築研究所よりBIMへの考え方のご講演いただきました。


社長のご挨拶

グラフィソフトジャパン株式会社
代表取締役社長コバーチ・ベンツェ

日本の代表取締役社長コバーチより、グラフィソフトの商品戦略についての説明がされました。
ARCHICADの開発に際し、①建築機能の充実 ②使いやすさ ③パフォーマンス ④TeamWorkなどのコラボレーション ⑤グリーン(サステナブルデザイン)の5つのバランスが非常に重要となる。 今後はこの5つの項目を重点に開発を進める意向を示しました。


【基調講演】
建築物の長期利用に向けた建築生産情報のBIMによる活用の検討について

独立行政法人 建築研究所
建築生産研究グループ 主任研究員 工学博士
武藤 正樹 氏

建築物の長期使用に関して、これまでの研究に加え、新しい情報ツール(BIM)を利用することでの可能性を導く。
今後は、建築物の維持保全情報のレビューとして、施設台帳の管理や工事履歴、などへの活用や、住宅履歴として、新築情報、改修履歴、法定点検など、これまで紙ベースで行われている情報を、BIMを利用することにより可視化できるようになる。
建物の維持保全の面からBIMがどのように活用できるのかの研究についてご講演いただきました。


「ARCHICAD13 TeamWork2.0」を利用したBIM実業務

前田建設工業株式会社
建築設計部建築設計グループ リーダー
綱川 隆司 氏

前田建設工業株式会社では、2003年よりほとんどの物件でARCHICADが利用されている。
これまでの2次元設計手法と比較して、BIMの特徴を基に、3次元設計を展開する上でTeamWork1.0の経験を経て、TeamWork2.0に至るまで、実例を交えご講演いただきました。
また、今後の取り組みとして、PAL計算ソフトウエアとの連携についてご説明いただきました。


BIMを活用した海外事例

グラフィソフト SE
シニアプロダクトマネージャ
チボル・ソルノキ

全世界102ヶ国で販売され、25の言語をサポートし、世界で15万人が登録しているARCHICAD。
グラフィソフト本社 シニアプロダクトマネージャであるチボルから、アメリカサンフランシスコの医療施設、スウェーデンの小さな設計事務所によるショッピングセンターの設計、南アフリカの空港設計事例など、世界のユーザー事例を実際のデータを使って紹介されました。


ユーザー事例 「BIM活用 -小規模事務所の弱点を克服-」

ATELIER NEWS
新 貴美子 氏

組織設計事務所から独立し10年間ARCHICADを利用した設計を行ってきた新 氏に、小規模設計事務所におけるBIMの活用についてご講演いただきました。
個人設計事務所としてARCHICAD(3D)を使ってどのように設計を進めていくのか、プレゼンテーションから基本設計、実施設計、設計監理まで、実際のデータを交えご紹介いただきました。